
みなさん、投資をする上で地雷を踏んでませんか?
今回は高配当株投資で「やってはいけないこと5選」です。
これから高配当株投資を始めようとしている人。
高配当株投資がうまくいってない人。
そんな人にオススメの記事です。
初心者ほど陥りやすい「地雷ポイント」をあげてますので、ぜひご覧ください。
含み損を抱えず、どんな時も安定した高いキャッシュフローを得ること。
目次
配当利回りだけ見て買う
これは初心者がイチバン陥りやすい罠です。
高利回りは確かに魅力的ですが、高利回りの理由は「良い理由」と「悪い理由」があります。
良い理由: 増配
悪い理由: 株価下落
そもそも配当利回りは
1株あたり年間配当金額÷株価
で計算されますので、どちらかが変動すると利回りが変わります。

株価: 1000円
配当額: 10円
配当利回り: 10÷1000=1%
株価: 1000円
配当額: 20円
配当利回り: 20÷1000=2%
株価: 500円
配当額: 10円
配当利回り: 10÷500=2%
このように両方とも利回りが高くなりますね。
そして残念なことに高利回りの企業は「悪い理由」が多いのが実情です。



「株主優待込みで高配当株」を買う
よく経済誌で
「配当+株主優待で高利回り銘柄をゲット!」
と特集されることがあります。

ダイヤモンドオンラインより引用
これも地雷です。
たしかに日本は株主優待が魅力的な企業がたくさんありますし、考え方は間違ってないと思います。
しかしこれには大きな落とし穴が3つあります。
- 株主優待制度は日本特有の制度
- 優待無しになったら高配当じゃなくなる
- 優待無しになったら暴落して含み損になるリスク大


実は日本の株式市場は海外投資家が70%近くを占めています。
海外投資家は日本でしか使えない商品券やクーポンをもらっても嬉しくありません。

こんな風に思っているハズです。
さらに、全体的なトレンドとして海外投資家を呼び込む動きが加速しています。

日本市場は海外市場に比べて特徴が分かりづらく、海外投資家にとって魅力的ではなくなってきています。
東証再編はこの状態を改革するためのプロジェクトです。
■東証の抱える課題(VS 世界の市場)

週刊ダイヤモンド 9/18号より引用
東証再編は一例ですが、
長期的に見れば日本市場の「主要顧客」である海外投資家を優遇する流れになり、株主優待は減少方向に向かうと思います。
以上を踏まえると「株主優待+配当金で高利回り」企業は避けた方が無難と思います。

同業種・同事業の企業にかたよって投資する
高配当投資は「分散投資」が大切です。
でも、分散の目的で「三菱UFJ銀行」と「三井住友銀行」を買っても意味がありません。
同じ「銀行株・メガバンク」という特徴だからです。

分散投資は違う業種・事業の銘柄を組み合わせてこそ効果を発揮します。

三菱UFJは銀行株で景気敏感株。
KDDIは情報通信株でディフェンシブ株。
こういうまったく被らない組み合わせが良いですね。








15銘柄まではリスクの変動が大きいですが、
15銘柄~30銘柄はリスクがほとんど変わりません。
よってリスク的には最低15銘柄ほしいです。
ただプロが運用する「日本高配当株ファンド」でも50~70銘柄に投資してますので、
個人的には15銘柄は少なく、30銘柄以上あったほうがいいかなと思います。
なぜ銘柄数が多いほうが良いかというと、減配・無配リスクを抑えられるからです。
たとえば50銘柄に分散していて、もし1銘柄が無配になっても2%のダメージで済みます。
このダメージは銘柄数が多いほど抑えられますが、あまり多いと管理が大変になります。
そのため50銘柄がいいとこかなと思います。
管理できる人はもっと多くてもOKだと思います。(70~80銘柄の方もいます)
経済誌のオススメ銘柄を鵜呑みにする
経済誌で紹介されている「オススメ銘柄」には罠銘柄も含まれているケースがあります。

分かりやすく家電にたとえてみると、初めて会う家電販売員に10万円の家電をオススメされてもすぐに買わないですよね?
「言ってることホントかな」「もっと安く売ってないかな」
と吟味しますよね。

それと同じです。株も高価な買い物です。
オススメしてるのが人か雑誌かの違いです。


ここで良くないのは「誰かの意見で株を買う事」です。
これをすると投資は失敗します。
それは、「買う理由」と「売り時」が自分でわからないからです。
経済誌はオススメはしても「売り時」はタイムリーに教えてくれません。
経済誌の特集銘柄であっても、自分でしっかり調べて納得してから買わないといけません。


高値圏で買う
高配当株は特に「高値圏」で買わないように気を付けましょう。
理由は「成熟企業が多く、値上がりしづらい企業が多いから」です。
成熟企業とは、事業投資をしても大きな成長(株価上昇)が見込めない企業をいいます。
具体的に成熟企業とはどんな業績の企業なのか?
分かりやすくするためにグロース(成長)企業と比較してみましょう。
成熟企業(JT) VS グロース企業(SMC) 業績比較
グロース企業: SMC
JT: みなさんご存知「日本たばこ産業」です。
SMC: 日本が誇る空気圧制御機器の世界トップメーカーです。
この2社の直近10年間の業績を比較してみます。
売上高・純利益
JT: 10年で売上、利益ともに横ばい。
SMC: デコボコしながらも右肩上がりです。
株価
JT: 10年でほぼ同じ(15%上昇)
SMC: なんと7倍になっています。
事業内容
JT
たばこ事業がメイン。
日本でたばこを生産・販売していいのはJTだけ。独占市場です。
おかげで営業利益率は約20%と、食品業種では圧倒的。(主要食品会社の平均は4.7%)
しかし、国内は健康志向の高まり、たばこ税値上げにより年々利用者が減る予測。
最近は海外拡販や健康被害の少ないタバコの開発に力を入れていているものの、
米国のアルトリアグループという世界シェア7割を占める大企業がおり、牙城を崩すのは難しい。

よって、ビジネスの大きな成長は見込めないので
出る利益は事業成長に投資するより「株主還元しよう」となるわけです。
SMC
この会社はファクトリーオートメーション(FA)用の部品を販売しています。
つまり工場の自動化部品です。
工場のロボット設備から検査装置などあらゆる機器の部品を扱っており、世界トップシェアを誇っています(約40%)。
ロボット(自動化)需要は高齢化社会で悩む先進国、成長著しい新興国ともに需要がたくさんあるといえます。
小まとめ
このように、成熟企業は事業拡大があまり期待できず株価上昇が起こりにくい企業です。
よって、普通株よりシビアにタイミングをはかって割安な株価で買う必要があります。


まとめ
- 配当利回りだけで買うな
- 優待込みの高配当銘柄を買うな
- 同業種・同事業の株に偏るな
- 経済誌のオススメ銘柄を鵜呑みにするな
- 高値圏で買うな
恥ずかしながら、私が高配当株投資を始めた当初は「ほぼ全ての」地雷を踏んでいました・・・(汗)


高配当株投資は非常に難しいです。
いろんな情報を集め、組み合わせ、自分で判断しないといけないからです。
しかし、難しいからこそ皆やりたがらない、勝てる分野でもあると思います。
私も新米投資家ですが、日々勉強を重ねて地雷を回避する歩き方を学んでおります。
一緒にがんばりましょう!(グータッチ)

東スポwebより引用 巨人・原監督



