

・企業分析ってどうすればいいのかわからない!参考にしたい!
・ぶっちゃけ優良株が知りたい!
FRBによる利上げや地政学リスクの高まりで世界的株安になりましたね。
「久々に訪れた買い場」とみて「割安な優良株」と思った日本株を少し買いました。
その中の一つ、「エイジス」という会社をご紹介します。


目次
ビジネスモデル
棚卸代行サービス


















引用: エイジス決算資料より







魅力的なポイント
・ディフェンシブ株&成長株
・利回り3%以上の高配当
・盤石な財務

高い収益力



営業利益率: 11% (サービス業平均7%)
いずれもサービス業平均値を大きく上回っています。
■セグメント別売上・利益

引用: 21年度エイジス有価証券報告書 一部改変
内訳をみると「国内棚卸サービス」が売上・利益ともにけん引してます。


ディフェンシブ株&成長株
・アウトソーシングの需要増
・EPS右肩上がり
・海外は成長市場
棚卸は景気にかかわらず必ず行われるのでディフェンシブな性格をもっています。
アウトソーシングの需要も上昇傾向なので、成長分野のビジネスと言えます。

引用: 矢野経済研究所
※BPO=ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略
売上、利益、EPSは右肩上がり。
22年度はコロナや新システム開発の中止による特別損失(▲500億)が響いて売上利益が落ち込みましたが、一時的なものだと思います。
また世界経済は今後も成長するので、海外需要を取り込めればさらなる成長が期待できます。
利回り3%以上の高配当
・5年連続増配、10年以上減配なし
・配当性向20%未満
3/18現在、配当利回り=3.2%と高配当化しています。
ディフェンシブ&成長株でこの利回りは魅力的です。
増配傾向かつ配当性向も低いので配当余力はまだまだありそうです。

引用: Yahoo!ファイナンス
盤石な財務
・自己資本比率:70%超え

リスク
・参入障壁が低い
・景気悪化時の需要低下
国内は独占状態なのでこれ以上の大幅なシェアUPはムリ。
それに日本は衰退市場なので長期展望は暗い。海外での活路が重要です。
そして参入障壁。
棚卸業務のプロ集団によるノウハウやシェアが参入障壁になっているかもしれませんが、
スイッチングコストはそこまで高くなさそうです。
つまり参入障壁もそこまで高くないかもしれません。
競合が出てくれば価格競争に巻き込まれるでしょう。
また不況時は外注化の需要が減るので、完全なディフェンシブ株とも言えません。
競合は?
日本に明確な競合はいません。(上場会社で)
しいてあげるならヤマタネ(9305)ですが、棚卸専門ではなく倉庫・物流メインの会社です。
棚卸が効率的に行える機器とシステムの提供をしていますが、売上は少ないです。(16億円)
同社売上割合も3%と低く、競合と呼ぶには弱いです。
しかし海外では「リージス(RGIS)」というアメリカの競合がいます。
1958年創業の歴史ある会社です。
非上場なのでIR開示されておらず詳細は不明ですが、「34,000の従業員、世界40か国で商売してる」とHPにありました。
アジア、欧米、オセアニアに拠点があったので普通に大企業だと思います。




買い時はいつ?割安?割高?
長期投資前提なら今は買い時だと思います。(3/18執筆時点)
理論株価と現在の株価を比較してみましょう。
・現在の株価: 2,352円
(参考)私の購入時株価: 2,373円
かなり割安です。
正直、迷わず買いました。
また、事業価値と株価を比較しても割安さが伺えます。
(事業価値=グラフのオレンジ部分、EPS×業種PERで算出)
ただし直近は米国の利上げや、インフレによる景気減速ムードがありますので株式市場にとって逆風が吹いてます。
エイジスは小型株のためリスクオフだと買いが集まりにくく、株価は数年低迷するかもしれません。
「5年後、10年後を見据えた長期投資の銘柄」と考えた方がいいでしょう。
まとめ
・ディフェンシブ株&成長株
・利回り3%以上の高配当
・盤石な財務
・参入障壁が低い
・景気悪化時の需要低下
高配当株はどうしても「景気敏感株」に偏ってしまうので、エイジスのようなディフェンシブ寄りの高配当株は貴重です。
また時価総額は約250億円なので小型株になりますが、業種を分散して高配当株ポートフォリオを組もうとおもうと、このような小型株への投資が必要になります。
株式市場がリスクオフムードになると、リスク高めな中小型株から資金が抜けていきます。
個人投資家はこのような時に売られすぎた優良株を狙うのが良い戦略と思いますので、まさに狙い目の銘柄だと思います。
また、余談ですが実際にエイジスを使ったことがある方に聞きましたが「仕事が早くて正確。安心して任せられる」と言ってました。


以上、お読み頂きありがとうございました。
今後も当ブログをごひいきにして頂ければ幸いです。