
今回は「景気敏感株」と「ディフェンシブ株」の見分け方をご説明します。
「あれ、この銘柄どっちだろ?」と迷ったことありませんか?
そんな経験がある方にオススメの記事です。
結論を先に言いますとこれは「ベータ値」で簡単に見分けることができます。

ベータ値は誰でも簡単に見れますので、ぜひ活用して頂ければと思います。
目次
業種別分類 景気敏感株とディフェンシブ株
まずは、業種別に景気敏感株とディフェンシブ株を分けてみます。
大体こんなイメージです。
圧倒的に景気敏感株の方が多いですね。
でも、一つの企業でいろんな商売をしていて判断しにくい企業もあります。

そこで役立つのが「ベータ値」です。


見分けることの必要性について
高配当株投資は分散投資が大切。
その理由は、常に安定したキャッシュフローを得るのが目的だからです。
景気敏感株だけだと、不況時は減配&無配でキャッシュフローが不安定になります。
逆にディフェンシブ株ばかりだと、好景気による増配の恩恵を受けづらくなります。
つまり、景気がいいときも悪い時も安定したキャッシュフローを得るためには
景気敏感株とディフェンシブ株をバランスよく合わせる事が大切になってきます。


ベータ値とは
指数に対する個別銘柄の感応度です。(中央値は1.0)
ベジータ様のことではありません。そして一切関係ありません。



日経平均が1%上昇 → A株価も1%上昇
・ベータ値=0.5の「B企業」の場合
日経平均が1%上昇 → B株価は0.5%上昇
ということです。
下落も同じ考え方です。
要は、指数と比べて個別銘柄の株価変動が大きいのか小さいのかを現した値です。
数値が大きいと変動が激しく、小さいとあまり変動しません。
つまり、
- 数値大=景気敏感株
- 数値小=ディフェンシブ株
ということです。
ちなみに、指数とはインデックス指数のことです。
主に使われるのは日経平均、TOPIXです。
ベータ値の見方(手順)
ベータ値は簡単にロイターのホームページから見ることができます。
まずロイターのホームページに行き、「株式市場」をクリックします。
次に、右の「株価検索」で銘柄コードか企業名を入れます。
検索した企業が表示されるので、「指標」をクリック。
するとベータ値が出てきます。


ベータ値比較 KDDI VS 三井住友銀行
では、景気敏感株とディフェンシブ株でどのくらいベータ値が違うのか見てみます。
- 景気敏感株: 三井住友銀行
- ディフェンシブ株: KDDI

ざっくりのイメージは
- 景気敏感株: 1以上
- ディフェンシブ株: 0.3~0.7
という感じです。
0.8~0.9は悩ましいところ。
確かにディフェンシブ寄りですが、1.0に近いので胸を張って「ディフェンシブ!」とは言えなそうです。
個人的には中間銘柄にしてます。


ベータ値の計算方法
インデックス指数と個別銘柄の株価の〇年分の変動幅を比較し、算出します。

当然年数が多いほど精度は高まりますが、多すぎても参考になりません。

ちなみにロイターのベータ値は「TOPIX5年分」対比のようです。
また、ベータ値は自分で計算もできます。
気になる方は調べてみてください。

まとめ
- 景気敏感株とディフェンシブ株はベータ値で見分けられる
- ベータ値はロイターHPで簡単に見れる
- ベータ値1以上が景気敏感株、0.3~0.7がディフェンシブ株
いかがでしょうか。
ベータ値はとても簡単に見ることができますので、誰でも活用できます。
また、ベータ値は企業の「期待収益率(リターン)」を算出するのにも使う数値です。
期待収益率は理論株価を算出するために必須の数値です。
株式投資を本格的にしたい方は知っておいて損はないと思います。
理論株価の算出方法を知りたい方は下記リンクをご覧ください。
以上、お読みいただきありがとうございました。
