【エクセルで簡単】バフェット流・理論株価の計算方法をご紹介

しゃちく君
おっ!この株、業績いいなぁ~。指標もイイかんじだし。

しゃちく君
むふふ。イイ株見つけちゃったなぁ~、ほしいなぁ~

しゃちく君
・・・・・・・・・(5秒思考)

しゃちく君
よし!買おう!(ポチー)

わんわん
ちょ、ちょっとまって!もう買ったの!?

しゃちく君
え?ダメ?業績良さそうだったし。いいかなって。

しゃちく君
いろんなサイトやSNSでもオススメされてたしね!ゲヘヘ

わんわん
それは絶対だめだよ・・・

わんわん
本当に優良株かもしれないけど、相場を知らずに買ってることになるからね

しゃちく君
だって相場なんてわからないよ?株価なんて毎日変動してるんだし。

わんわん
じゃあ、例えばだけど。500mlの水=1本1000円で売られてたら買う?

しゃちく君
買うわけないじゃん。

わんわん
それと同じだよ!500mlの水だったら1本=約100円って感覚があるからだよね。

わんわん
株も同じ。ちゃんと相場があるよ!

わんわん
相場を知らずに買うのは、1本1000円の水を買っちゃうかもしれないってことなんだ。

しゃちく君
じゃあどうしろっていうのさ!

わんわん
そこで、今回は「理論株価」を説明するよ。

わんわん
実は「この企業っていくらの価値があるんだろう」というのは理論的に算出することができるんだ

しゃちく君
え!?それができたら余裕じゃん!

わんわん
でも・・・残念ながら絶対的な答えはないんだ。

しゃちく君
なんだ、ガッカリだよ!

わんわん
でも、今回は世界一有名な投資家「ウォーレン・バフェット」が使っていた計算方法を紹介するよ。

わんわん
世界一の手法だったら、知る価値はあると思わない?

しゃちく君
たしかにね。まぁ何にも相場観がないよりマシだしね。

しゃちく君
前置きはいいから早く教えなさいよ。

わんわん
わ、わかりました・・・(なんでこんなにエラそうなんだ・・・)

ということで、今回はバフェットが使ってる理論株価の出し方をご紹介します。

厳密にいうとバフェットは「理論株価」を現在株価と比較するのではなく、理論株価から導く「期待収益率」で投資判断をします。

具体的に言うと「10年後の株価」を予測して、「いま投資したら何%のリターンが得られるか?」を計算するんですね。

この「リターン(%)」のことを「期待収益率」と言います。

期待収益率を他の銘柄や債券などと比較して「投資する価値があるか?」を判断します。

理論株価の出し方はいろいろあります。

DCF法、簿価純資産法、配当還元法など。

また「ダイヤモンドZAI」「東洋経済」「株探」などが理論株価を公開してますが、計算方法が違うんですね。

なので絶対的な答えが無いのが現実です。

わんわん
いろんな流派があるって感じですね

※今回は計算式がたくさん出てきますが、やってみると案外簡単です。

また細かい理屈までブログで解説すると100%収まりきらないので、詳細は割愛させて頂きます(すみません)

もし質問があればTwitter等でご連絡ください。

理論株価の計算方法はこれだ!!

ざっくり説明すると以下の方法で「10年後株価」と「期待収益率」が計算できます。

10年後株価の出し方
10年後の予測BPS × ROE × PER
期待収益率の出し方
(10年後株価÷現在株価)^(1/10)-1

しゃちく君
あっ、すみません。さっそく意味不明です。

わんわん
大丈夫!細かい理屈は置いといてOK。まずは流れを知ってね。

わんわん
大きな流れはこんなかんじです。
流れ
・10年後の理論株価を出す
 ↓
・現在株価と比べて期待収益率を出す
 ↓
・期待収益率を他の金融商品と比べて魅力的がどうか判断する

ということで、まずは「10年後の理論株価」「期待収益率」の計算方法を説明します。

具体的な計算手順は以下の通り。

計算手順
① 10年平均ROEを出す

② 10年平均内部留保率を出す

③ 10年平均PERを出す

④ 現在のBPSを調べる

⑤ 「①」×「②」でBPSの成長率を出す

⑥ 「現在のBPS×「1+⑤」^10」 で「10年後の理論BPS」を出す

⑦ 「⑥」×「①」で「10年後のEPS」を出す

⑧ 「⑦」×「③」で10年後の期待株価を出す

⑨ 10年後の株価と現在の株価から「期待収益率」を算出する

⑩ 期待収益率を他の株や債券などと比べる

しゃちく君
あの、何言ってるかサッパリわからないんだけど・・・

わんわん
ということで、上の手順と計算方法をわかりやすくまとめてみたよ

各値の計算方法

文字で書くと大変に見えますが、エクセル使ったら超簡単です。

わんわん
じゃあ早速、この手順を使って理論株価を計算してみましょう!

例:KDDIとキッコーマンの理論株価を出してみよう

ディフェンシブ優良株である「KDDI」と「キッコーマン」で比べてみます。

まずPERで割高、割安の印象をみてみましょう。

10年平均PER
KDDI: 13倍
キッコーマン: 31倍

KDDI=情報通信業界。平均PERは「24倍」

キッコーマン=食料品業界。平均PERは「23倍」

比較するとKDDIは業界平均に比べて割安、キッコーマンは割高な印象ですね

この印象をふまえて理論株価を出してみましょう。

KDDIの理論株価

データはこんな感じになります。※22/3/11時点

結果

10年後の株価: 9125円

現在の株価: 3870円

期待収益率(リターン): 9%

しゃちく君
これっていいの?どうやって判断するの?

わんわん
期待収益率を見て判断します。これは割安で「良い」です。

KDDIはなぜ割安で良いと言えるのか?解説します。

KDDIの期待収益率=9%です。

GPIF(年金機構)によると日本株の平均期待収益率=5.6%なので平均以上のリターンが期待できるとわかります

引用: GPIF資料より

ちなみに期待収益率が5.6%だったら現在株価は5291円になります。

(10年後の株価=9125円を5.6%で10回割り戻す)

つまりKDDIの成長を保守的にみても現在株価=3870円は割安と言える、ということです。

キッコーマンの理論株価

結果
10年後の株価: 8,592円

現在の株価: 7.950円

期待収益率: 0.8%

しゃちく君
えっ・・・全然リターンないじゃん。

わんわん
そう、つまり今の株価って超割高なんだよ。

わんわん
もし期待収益率が5.6%だったら現在株価は4983円になるよ。

わんわん
つまり今の株価は割高で、買わない方がいいって判断ができるね。

しゃちく君
なるほどなぁ~

必要なデータは「IR BANK」から入手しよう

10年分のデータを手に入れるのは「IR BANK」が便利です。

以下の場所からcsvファイルを入手できます。

現在株価やBPSを調べるときはいつも「Yahoo!ファイナンス」を使ってます。

参考:私の計算方法(アレンジ版)

10年後株価を出すときにに使う「PER」は10年平均PERではなく、業界ごとのPER係数を使ってます。

理由は高値づかみを避けるためです。

高PER銘柄は平均値も高くなりがち。

そもそも高PER株は「事業で稼ぐ利益<期待値」の状態が株価に反映されてるわけですから。

わんわん
実力以上の株価がつけられてることが多いんですね。

加えて、割高に見すぎないようにPERのMAX値を「20」にしています。

たとえば食品業界のPER=23倍ですが、20倍にして見てます。

キッコーマンのPER=20倍でみると、10年後の期待株価は4979円。

現在株価7960円なので期待収益率はなんと「-5%」です。

わんわん
キッコーマンは優良株だと思いますが「やっぱり今は高すぎ」って感じですね。

書籍の紹介:バフェットの銘柄選択術

今回ご紹介した手法は以下の書籍に詳しく書いてあります。

わんわん
ネットやSNSを見る限り、愛読してる投資家は多い印象です

バフェットがどういう基準で、何を見て銘柄を選んでいるのか書かれています。

ワンランク上の投資家を目指したい方にオススメです。

 

まとめ

まとめ
  • 株を買うなら理論株価(相場)を知ろう

  • 理論株価はエクセルで簡単に計算できる

  • 10年後株価、期待収益率をみて割高割安を判断しよう

いかがでしょうか。

今回紹介するバフェットの方法も絶対ではありません。

とはいえ「世界一の投資家」です。

その投資手法を学ぶ価値は大いにあるのではないでしょうか。

また「自分で計算できるようになる」というのは大きな強みになります

ダイヤモンドZAIや東洋経済は雑誌のためタイムリーな情報が入手できません。

「暴落や下落局面=買い場」と言われますが、この企業を買うならいくらが適正なのか?

これを知らないと買えないですよね。

いままで「ノリや感覚で投資してた」という方はぜひお試しください。

ぜひ自分で理論株価を計算できるようになってワンランク上の投資家を目指してみてください!

みなさんが「1本=1000円の水」を買ってしまわないよう、お役に立てれば幸いです。

しゃちく君
マ〇チ商法の水素水だと1本=1000円とかで売ってそう・・・

わんわん
高額商品をつかまされる、という意味では似たものを感じるね(笑)

志村!押すなよ!絶対押すなよ!

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