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- この記事では「日本の優良高配当株の探し方」を説明しています。
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- 手順を書いてますので初心者でも探すことができます。
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- このブログでは「高配当株」は税引前利回り3.75%以上を指します。



残念ながら「経済誌だから安心!」ということはありません・・・


高配当株ではないですが、ANAがコロナで大赤字を出した時でも「ANAは買い」と書かれてたことがありました。
まぁコロナ後の回復を見込んでの話ですが・・・

引用:カイジ 賭博破戒録
そんなこともあるので、自分で調べることが大事なんですね。
私が実践してる「優良高配当株の見つけ方」を解説しましたので、ぜひご参考ください。

目次
大まかな流れ
- Yahooファイナンスの配当利回りランキングで上位企業から調べる
- IR BANKで過去の財務実績を見る
- 企業HPで最新の決算資料(プレゼン資料)を見る
- 企業HPで中期経営計画を見て将来の成長が見込めるか確認する
- 強いビジネスをしているかを確認(高い技術力、ブランド力など)
手順1、「yahoo 配当利回り」で検索
まずは高配当株を探すための「銘柄リスト」を出します。
「yahoo 配当利回り」で調べてトップに出てくるページをクリック。
fa-external-linkYahoo!ファイナンス 配当利回り
クリック先のページがこちら。
配当利回りが高い順に企業が並んでいます。
ここから「東証1部上場企業」だけに絞ります。
中央の「市場を選ぶ」で「東証1部」をクリック。
東証1部上場だけ出てきます。
対象は約350~400社!
1つずつ調べていきましょう^^


大変ですが、この作業を乗り越えた者だけが優良銘柄に出会えます。
ワンピースもグランドラインにあるんです。イーストブルーにはないんです・・・。
手順2、IR BANKで財務データを調べる
IR BANKは上場企業の決算データがまとめて見れる、超すごいサイトです。
Yahooファイナンスで出した企業リストの財務データを見ていきます。
証券コードを入れて業績を出す
IR BANKを開いたら左上の検索窓に証券コードを入れます。(企業名でもOK)
証券コード=4桁の数字。yahooファイナンスのリストにのってます。

検索窓にJTの証券コード「2914」を入れて検索。
企業名が出てきたら「決算」をクリック。
↓こんなページが出てきます
手順3、過去の業績を精査する

ここで見るべき財務データは以下の8つ。
- 売上高
- 営業利益率
- EPS
- 自己資本比率
- 営業活動によるCF
- 現金等
- 一株当たり配当金
- 配当性向


売上高
NG: 右肩下がり、増減が激しすぎる
売上高はもちろん右肩上がりが嬉しいですね。
営業利益率
NG: 6%以下
営業利益率は売上に対する営業利益の割合です。
営業利益は本業で稼いだ利益のことです。
「売上:100円 利益:10円」なら10%です。
高いほど「ドル箱ビジネス」といえます。
ちなみに東証一部上場企業の平均は7%なのでそれ以上がいいですね。

EPS
NG: 右肩下がり
EPS=1株あたり利益のことで、企業の収益力を測れます。
ただし、絶対的な指標ではないので注意しましょう。
人件費削減や土地売却などマイナス要素でもEPSが上がります。
理由は「利益」につながるからです。
売上が悪いのにEPSが伸びてたら要注意。
財務諸表を見て本業以外のもうけを示す「特別利益、営業外収益」をチェックしたほうがいいです。
自己資本比率
NG: 40%未満
自己資本比率は「返済不要なお金がどれくらいあるか」を示します。
数値が高い=無借金に近く、不況でも倒産しにくい会社といえます。
ただし、一般的には自己資本比率が高すぎる会社が「良い」とは言い切れません。
それは成長のために設備投資にお金を回してなかったり、配当還元に積極的でない、という裏返しの意味にもとれるからです。


営業活動によるCF(キャッシュフロー)
NG: 過去10年で1年でも赤字
「営業CF」とも示され、本業で現金をいくら稼いだかを示します。
赤字だと本業がうまくいっていないか、特殊な資金繰りになってるケースがあるので対象外にしたほうがいいです。
いわゆる「黒字倒産」する危険性があります。
現金等
NG: 右肩下がり
まさに「現ナマ」「茶色い紙の悪魔」のことです。
当然、多い方がいいです。


一株当たり配当金
まさに「1株あたり配当金がいくらもらえるか」のことです。
現状維持で合格。右肩上がりなら最高です。
特にリーマンショックなど不景気の時に配当している会社は、強い経営基盤がある証拠。
長年にわたる配当が期待できます。
配当性向
当期純利益を配当金に回してる割合で、高いほど株主への還元を重視してるといえます。
100円利益があって、50円配当金に回してるなら「50%」です。
高すぎても低すぎてもよくない指標です。
高すぎ・・・株主重視。でも増配の余地が少ない。無理して配当金出してる可能性もあり。
低すぎ・・・利益を企業成長のための投資に回してる証拠。株価大幅上昇もありえる。
目安の指標ですね。
手順4、過去に不正で問題になった会社はNG
東芝、かんぽ生命、東京電力、三菱自動車・・・
不祥事で世間を大きく騒がせた企業は避けましょう。
理由は、不正する企業風土があるから。
企業風土は簡単に変わるものではありません。


手順5、現在の業績をチェック
良さげな企業がみつかったら、最新の決算情報をみます。
「企業名+IR」でIR情報(=投資家向けの情報)をチェックしましょう。
最新の決算説明会資料(プレゼン資料)を見る
IRページに入ったら「最新の決算説明会資料」を探しましょう。
決算内容以外(会社概要、事業内容、主力製品)も書いてある事も多く、素人にもわかりやすく作られています。

株主への方針資料を探す

引用: 三井住友銀行 投資家説明用 決算資料より
手順6、将来の経営計画を見る
「企業名 + 中期経営計画」で調べてください
↓すると、こんなページがでてきます。
fa-external-linkKDDI中期経営計画(20年~22年)
「中計」とも言いまして、大体3ヵ年計画を作ってる会社が多いです。
将来的に期待できる会社かどうかみてください。

手順7、強いビジネスを持っているかチェック
強いビジネスを持ってる企業 = ディズニーが良い例です。
ミッキーという圧倒的なブランド。世界にディズニーランドがある。
テーマパークの王者として君臨し、熱狂的なファン(リピーター)がたくさんいます。
一方、2100年まで世界の人口は増加傾向であり、経済成長もする。
いずれ新興国の人々もお金を手にし、あこがれの「ディズニーランド」に行きたがるでしょう・・・
ということで。
しばらく衰退する気がしません。新たに参入して勝負しようとも思いません(笑)
このような「高い参入障壁を築けてる企業」を選びましょう。
「企業名 + 首位」とか「企業名 + シェア」で調べるとNO.1商品や技術情報が出てきやすいです。
あとは経済誌、四季報の活用がオススメ。

まとめ
- 配当利回りが高いだけの「罠銘柄」を回避しよう
- 企業業績、成長性をデータで確認しよう
- 強いビジネスを持ってる会社を選ぼう
ここまで企業の選び方を解説してきましたが、全てカンペキに当てはまる企業はそう多くはありません。
私自身、どれかがちょいと外れてても「OK判断」してることがあります。
たとえばEPS右肩下がりでダメ出ししたJT、私は保有してますしね。

私の銘柄公開&選定理由もいずれ記事にしたいと思います。
それではまた!


記事作成の参考資料

プロが長期保有したい高配当投資株の選び方が書かれています。「和製バフェット」とも呼ばれているそう。

日本の高配当株の選び方について非常にわかりやすく解説されています。