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投資信託の隠れコストとは
隠れコストとは売買手数料や信託報酬「以外」にかかるコストのことです。
中身は以下のとおりです。
- 外貨建て資産の保管費用
- ファンドの監査費用
- ファンドが保有する銘柄の売買委託手数料 など
費用明細は投資信託の「運用報告書」で確認できます。
詳細は別に覚えなくてヨシ!「こんなのあるんだ~」くらいでOK。
具体例を見てみましょう。

■eMAXIS Slim 米国株式S&P500 運用報告書(2021/4/26公開)
(b)~(d)が隠れコストです。(合計0.026%)
「(a)信託報酬 0.098%」がファンド購入画面の信託報酬「0.0968%」のことです。
よってこの投資信託でかかるコストは約0.124%です。
実際は0.027%多くかかるのです。
なぜ「隠れて」しまうのか?
理由は、1年間の運用が終わらないと判明しないコストだからです。
わざと隠しているわけではありません。
しかし、過去の運用報告書から「アタリ」をつけることはできます。
運用報告書はファンドのTOPページか、各自の「お知らせ電子文書」で確認できます。
■運用報告書の見方
投資信託でかかる実質コスト まとめ
結論、投資信託でかかるコストは以下が全てです。
全部合わせて実質コストと呼びます。
- 信託報酬
- 買付手数料
- 信託財産留保額(売却手数料)
- 隠れコスト
隠れコストが高い要注意ファンド一覧
上述の「eMAXIS Slim S&P500」では隠れコストが0.027%。
100万投資で270円のコスト増なので大きな影響はありません。
しかし中には隠れコストが高額なものもあります。
以下のタイプのファンドは要注意です。
- アクティブファンド
- 新興国株ファンド
- 資産額が少ないファンド
アクティブファンド
頻繁に銘柄入替えするため、株式売買コストがかさみ高くなりがち。
新興国株ファンド
売買手数料、外貨建て資産の保管費用が先進国株に比べて高くなりがち。
中国、アジア、インド、アフリカなどのファンドは注意。
インデックスファンドでも隠れコストが高い傾向あり。
資産額が少ないファンド
資産額が少なくても費用科目によっては定額支払いの契約になっていて、相対的に比率が高くなりがち。
信託報酬と隠れコストの差が大きいファンド例
↓こんなに隠れコストが高いファンドもあります。
(表右の「差」=隠れコスト)

引用:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24525310S7A211C1NZKP00/



まとめ
- 隠れコストは1年間運用が終わってから分かるコスト。
- 隠れコストは年1回の運用報告書で確認できる。
- 新興国インデックスファンド、アクティブファンドは隠れコストが高いので要注意。


